「あ、そういうことかぁ!」
教科書とノートを目の前にして、はそう言った。
「わかったさ?」
隣に座っているラビが言う。
「うん、大丈夫!これならテストいけそう!ラビありがとう!」
「日本史も範囲は理解できたし、大丈夫だなっ?」
「うん!あとは自分でなんとかしてみる!」
ラビを見上げながらニコニコする
に、ラビは目を細めて微笑んだ。
「おじゃましました!」
そう言ってラビの家族にお辞儀をする
。
「じゃあ俺送っていくさ。」
「え、いいよ!?ラビの帰り遅くなっちゃうから……」
「女の子1人で帰るなんて危ないさ。」
そう言い、
の荷物を持つラビ。
「ラビは優しいね。ありがとう。」
そして2人は隣に並んで歩き始めた。
一週間後。
「テストおわったー!」
中間テストと呼ばれるテスト期間が今さっき終わり、クラスメイトの口から次々と終わりを喜ぶ声が聞こえてくる。
その中に伸びをし、『ひと安心』という言葉が似合いそうな雰囲気を放つ生徒がいた。
「
。」
その生徒は名前を呼ばれると笑顔になり、声の方へと振り向いた。
「ラビー!テスト大丈夫だったよ!!」
その言葉にラビも笑顔になった。
「それはよかったさ。」
「ラビが教えてくれたおかげ!ほんとにありがとう!」
そう喜んでいる
を見てラビは暖かい気持ちを感じていた。
後日談
「テスト結果の一覧返すぞー!」
担任が名前の順にテスト結果が書かれた一枚の紙を生徒に返し始めた。
返された生徒達はお互いに『どうだったー?』『何位ー?』などの会話をしている。
「
ー?成績どうだった?」
と
の手元を覗き込むリナリー。
「うわっ!?リナリー!?」
「えっ!
すごいじゃない!!」
「どうしたんですかー?」
リナリーの声を聞きつけたアレン達が
の机の周りにやってきた。
そしてクラスのみんなも
たちを注目している。
「
ったらすごいのよ!ほら見て!」
そう言い、
の手から紙を取るリナリー。
「あっ。」
「い、1位!?」
「え!?ラビは!?」
「俺は今回2位だったさー。」
「ぇ、ぇえー!?」
とクラス全員が叫んだのだった。
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2011.8.9 Maya