開くはずのない屋上のドアが開く。


「ん〜………やっぱりココは気持ちいいさぁ。」

ドアを開けた瞬間、その人は空を見上げた。
はドアを開けた人が予想外で驚き、目を離せないでいた。
そんなの視線に気付いたのか、青年はを見て………

「あれ、先客〜って!?っ!?こんな所で何してるんさ!?」

その青年はの知り合い。いや違う………友達でありこの学校の生徒会長である・・・・・

「ラビだ。おはよう。ってもうこんにちわかな?」

「ぁあおはよう。じゃなくて!はどうしてココにいるんさ!?」

屋上に来たのはラビ。
確か今は授業中じゃ………
はそう思いながらもラビの問いに答える。

「えっと………話すと長くなるけど………」

そう言いながらは朝あったことを話す。






「それで私はココにいるってわけ。」

「変な授業のさぼり方〜。」

ラビもと同じように寝転がりそう言った。

「サボるつもりなかったんだけどね。そういえばさ、ラビこそなんで屋上に来たの?」

は空を見ながら隣で寝転がっているラビに言う。

「今の時間は自習。俺はいつも自習の時は屋上に来てるんさ。」

そう。ラビのクラス、つまりのクラスは現在自習の時間。

「そうなんだ。ラビ頭いいもんね。」

「それはだろ?編入試験の点数すごかったらしいじゃん。」

実はほぼ満点で編入試験を通過しているなのだった。

「たまたまですよ。頭よくないもん。」

そう言っては体を起こす。

「やっぱり風って気持ちいいね〜」

「ココは落ち着くさ〜。2番目にだけど。」

そう言うとラビも体を起こした。

「2番目?」


「そう、2番目。1番落ち着くのは他の場所さね。俺のお気に入り。」

「へぇ〜………気が向いたら教えてよ。」

「おう。気が向いたらな!よしっ!もう教室戻るか!」

そう言いながら笑顔を見せるラビ。

はその笑顔を見た時に胸がドキッと高鳴った気がした。
そして、あの少年の笑顔を思い出していた。





*




っ!」

名前を呼びに抱きついたのはリナリー。今は唯一長い休み時間だ。

「リナリーおはよう。」

「一体どうしたのよ!?もう、心配したんだから!が拉致られたのかと………」

「それはないから大丈夫。実はね………」

そう言いはリナリーに朝からのこと全てを話す。
ラビの笑顔に胸がドキッとしたことは内緒。自分自身が理解できていないのだから。


ったら………次は気を付けるのよ?屋上で寝てたとか……… は無防備すぎるわ………襲われちゃうわよ!?」

「大丈夫だって!誰も来ないし。私を襲うヤツなんていないし。」

のその発言にリナリーはため息を吐いた。

「まぁ今回はよかったけど。でも気を付けるのよ?」

「は〜い!」

どうして気を付けるのかわからないのには返事をしていた。


「あっ………そういえば。今日の放課後、生徒会あるんだって。」

「あ、そうなんだ。うん、わかった。」

そう言うと同時に授業開始のチャイムが鳴り、は今日初めて自分の席に着いたのだった。




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屋上に来たのは会長さんでしたっ!
070901  Maya