「・・・というわけで先生!さんが副会長候補です!」
はりきりながらの腕を掴み、職員室まで来たリナリーが言った。
ちなみに机をたたいてバンッという効果音付き。
そのバンッという音にはリナリーの隣でビクッと反応していた。
「うん、わかった。じゃあ総会を開かなくちゃね。
実はさんを入れて3人の立候補者がいるのよ。」
「えっ?そうなんですか?なら私が立候補しなくてもいいんっ!?」
立候補者の人数を聞いてがそう口を開いた。
だが、リナリーがの「立候補しなくてもいいんじゃない?」と言おうとした口を塞いだ。
「リナリー?」
「ダメよっ!私はと生徒会がやりたいの!」
リナリーはの目を見てそう言った。
「一緒にやりたいって言ってくれてる人がいるんだからやったらどう?さん?」
「・・・わかりました。私もリナリーと生徒会やりたいし。」
その言葉を聞いて、リナリーは嬉しそうな顔をしてから口を開いた。
「じゃあ先生、も立候補者に追加してください!」
「わかった。あ、さん。ちなみに生徒会の経験は?」
少しホッとした顔をしているに教師が聞く。
「えっと・・・前の学校で生徒会長やってました。」
「えっ?」
「あら、じゃあ大丈夫ね。応援してるわ、さん。
そういえば、リーが
さんの応援演説するのかしら?」
「もちろん!じゃあ行くわよっ!」
リナリーはそう言うとサッサと職員室の出口へ向かっていった。
「私も失礼します。」
は教師にそう言うと職員室を出ていった。
*
ガラッ
「立候補してきたわよ〜♪」
リナリーの声が教室に響く。その声に教室にいた生徒が全員振り向いた。
「おっ!、ちゃんと副会長に立候補してくれたんさね♪」
リナリーの後から静かに入ってきたにラビが言う。
「うん。他の立候補者に負けないように頑張るからね!」
の「他の立候補者」と言う言葉にリナリー以外の3人が頭にハテナマークを浮かべている。
「な、なんで他の立候補者?」
3人のうちラビが聞いてきた。その質問にリナリーが答える。
「それがね、が立候補しにいったらもう2人いたのよ。私もびっくりしちゃった。
でも
が選挙に勝つことは目に見えるわ!」
ガッツポーズをとりながらリナリーが自信満々に言う。
「リナリー、どうしてそんなに自信満々なんですか?」
「だって・・・ねぇ?」
リナリーは笑顔でを見ながら言う。
「・・・実はね、前の学校で生徒会長やってたんだ。」
「へぇ、それはすげぇや。って!?生徒会長!?が!?」
今度はラビの声が教室に響き渡った。
「うん。」
は少し照れたように言う。
「が生徒会長かぁ。その学校はいい学校ですね。
この学校もが生徒会長がいいですよ。ねぇ、神田?」
黙ったまま今まで話を聞いていた神田にアレンは話を振った。
神田はなんで俺に振るんだよ、という顔をしながらも口を開く。
「・・・生徒会長なんざ誰でもいいだろ。確かにラビよりの方がいいかもしんねェな。」
「・・・ユウまでひどいさっ!」
そう言いながらラビはいじけたような格好をとった。
そんなラビの頭に手がのり、頭をなでる。
「っ!?」
それにビックリしたラビは下に向けていた顔をあげて頭をなでている人物を見た。
「私はラビが生徒会長だからこの学校が成り立ってるんだと思うよ?
もしも私が副会長になったら、ちゃんとラビのサポートするから落ち込まないで?」
ラビの頭をなでていたのは。
―――この、俺の頭をなでてくれている手が優しくて・・・そして、懐かしい・・・
ラビはに頭をなでられながらそう思っていた。
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3話目でやっとらしくなってきた?(聞くな)
2007.8.28 Maya